異端児の息子がする事は、悪い結果を招く。
そうレッテルを貼られた彼が思いもよらない行動に出た。
我が子の可能性に光を見出せた。
希望の光
毎日小学校からかかって来る電話に、また何か悪い知らせではないかと案ずる日々。
しかしこの時、特別支援学級の先生の声は弾んで居た。
「息子さんが重度心身障害者施設の子供達と先生に匿名で、安らぎの音楽CDを送ったんです。添えて有った手紙の字から彼だとわかりました。」
学校では喧嘩と反抗の日々、時には自分さえも傷つけ、もがき苦しむ息子の予想もしていなかった行動に心底驚いた。
ちょうど世の中はタイガーマスク運動が流行していた。
彼なりに、自分に出来る事はないかと思った様だ。
辛い自分と重ねて
いわれもない事で転校させられた小学校の通学路には療育園が有った。
時折、ベットのまま日向ぼっこをする利用者を見ることはあるが、その大きな施設が誰によってどんな風に利用されているかを教えた事はない。
発達障害という自分、肢体不自由障害者の父親、障害の程度を考えた上での行動なのか?
それを聴きはしなかった。
彼は言う
「自分が辛くて眠れない日に病院の先生からもらったこの曲を聞いたらよく眠れた。
だから皆んなもそうなればいいと思ってそうしただけ」
同情や哀れみの気持ちはない様だった。
純粋にそう思っただけを行動に移した小学校5年生に荘厳さを感じ、親として褒めたり感想を伝えることが出来無かった。
見守り 信じる力
この事があってから私は、彼をより一層見守る事に徹した。
赤ん坊の頃から人と違った行動に理由を見つけ、理解してきたつもりだったからだ。
異端は悪と捉えられがちで、その先の理解が進まない。
私も親として、その思考の範疇から出ていなかったから息子の行動に驚いてしまったのだ。
子の善業により我が身の愚かさに気付かされた。
そして、彼は誰かを明るい光の方へ導くことができる存在になりうるかもしれないと、強く思わせてくれた出来事だった。
彼は今、世界の交通事故削減の為大学院で奮闘している。
まとめ
- 発言と行動の根元を理解する。
- 異端児は悪人では無い。
- 信じれば、子供の思考は親を越える。
コメント
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