息子の考え方と発言が、友達との会話で相手を傷つける事になると教えた。
悪口や陰口だけでは無い事も付け加えた。
それは彼の、コミニケーション能力の低さを知るキッカケになった。
ウルトラマンの存在
4歳の時、息子の友達はウルトラマンに夢中だった。
ウルトラマンランドに行く日の事を色々息子に、話してくれる。
友達:「ウルトラマンと写真撮ってもらって、握手してサインも貰うんだ。
1番楽しみなのがウルトラマンショーなんだ」
息子:「僕〇〇ちゃんにさあ、 教えてあげようと思うんだ。
ウルトラマンの背中にチャックがついてる事。知らないんだよねえ、きっと。」
母:「やめなさーい、ダメ絶対言っちゃ駄目だからね」
息子:「なんで・・・・?地球にウルトラマンなんている訳ないし、人が入って動いてるだけでしょ、
見れば解るのに?」
鋭い観察力があだとなっていた。
人が好きな物を否定するのは良くないと教えた。
コミニケーション能力が育っていない。
なんで、大人は黙っているのかと聞かれ
「ウルトラマンを楽しんでいるんでしょ!わざわざ悲しませなくても良い」
そう言うと息子は何も言わなくなった。
何でもない会話は難しい。
勝手に話せば良い訳ではなく、暗黙の了解に上に成り立っている事を教えた。
暗黙の了解のルールをみんなはどこで知るのだろう。
サンタさんの存在
しかし、4年生の冬またこの発想が舞い降りた。
「サンタはいない」を言いたくて仕方ない。
妹が一年生になった時のクリスマス、彼女はサンタをとても楽しみにしていた。
根っからのファンタジー娘で本の虫。
今でも、全宇宙のどこかに魔法や妖精は存在すると信じて止まない。
そんな妹に、かのプレゼントおじさんの詳細を明かすと言い出したから大変だ。
息子:「あのね、こんな風にみんながさ、クリスマスって言ってさおじさんの事ばかり言うでしょ。
違うんだよねーだって物語じゃん」
母:「そうね、確かにそうよ。けれど、本当のことを妹が何かの形で自然に気づくのなら解る。
けれど、あなたに妹の夢を壊す権利はない。」
ムッとした表情を浮かべ立ち去る息子。
息子:「俺は間違ってない」
発想と個性
現在お兄ちゃんが、大好きな妹から怒られる案件の一つとして
「サンタさんの詳細を勝手にお知らせする事件」が根強く残る。
私があれだけ言ったのにも関わらず、
妹が2年生の時のクリスマスに詳細を打ち明けていたと言うのだ。
知らなかった私は、目を丸くした。
妹はだいぶ大きくなるまでサンタさんを信じていると思っていたからだ。
彼女は、真実が例えそうであったとしても世界のサンタシステムを肯定的に受け止め、
クリスマスを心から楽しんでいたのだと大人になって聞いた。
「まさか、〇〇ちゃんにチャックの件は言ってないでしょうね!」
「あいつには言ってないよ。俺の妹だから言ったんだよ。」
お兄ちゃんからしてみれば、全世界がサンタを使って妹を騙していると言う考えに至り
「気付け妹よ、俺の妹だろ。大丈夫か?」
と言う意味の発言だった。
コミ力の低さは個性
息子の発想は実に面白い、今でも。
共通認識が当たり前で、没個性を良しとする日本の小学校生活では忌み嫌われたが、
斜め45度からくる数々の発言は片田舎でたった一人で育児をする私を癒してくれた。
コミニケーション能力とは、会話での自分の差し引きだと思う。
立場、性別、会った回数、年齢、雰囲気などを瞬時に汲み取り
話しの内容を上手にリズムよく組み立て、おしゃべりが続けられるかどうかだ。
息子は、今でも初対面の人達の輪に入るのは苦手だ。
しかし、一生懸命生きていたら理解者が現れた。
コミ力が高い低いは問題ではなく、良い人間であるかそうでないかが問題だと気づいたようだ。
まとめ
- 友達の夢を壊す話しをする息子
- コミニケーション能力がないことに気づいた会話
- コミ力がないのは息子の個性。人と違う好きなことや物の見方、考え方感じ方も。
結果彼の個性は、研究と言う道で大きな武器となっている。
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