お小遣いを効率よく使うにはどうすればいいのかを子供に、考えさせた。
やはりお小遣いの時から、一般的に言う 費用対効果 を考えて使う事が大切だと思った。
使い方は結果、貯め方になる。
しかし、例え大きな出費があったとしても、かけがえのない思い出や暖かい気持ちを手に入れられるとしたら、それは出費よりも大きな価値がある物になる。
また、どうやっていくら誰にどんな風に使うかを考えると相手の姿も見えてくる。
幼い時ほど「お金持ちは幸せになる」と信じる中で、考えてもらいたかった事。
何をプレゼントするか
学生だった娘が、祖父母にプレゼントをしたいと言い出した。
いつも、お小遣いをたくさんもらっているのだから高価なものをお返ししたいのだけど、何を買えばいいと思うかと聞かれた。
「物はいらないんじゃない?よく考えてごらん、祖父母が欲しい物は何かを。」
悩んでいた彼女は、幼稚園のとき[何でも言う事をきく券]をプレゼントしてくれた。
流石に高校生でそれは良くないと考えた様だ。
じゃあ、戦争を経験した者祖父母が欲しいと思う物は?
祖父母が欲しい物
今の高齢者は割とお金持ちだ。
きっと、若い頃苦労して貯めたお金を使わないからだ。
彼らは、海外旅行にも行かずグルメでもない。
楽しみは孫とのお喋り。
そんな彼らが欲しい物を娘は考えた。
祖母は簡単だった。
新聞の一般人コラムを読むことを日課とし楽しみに暮らしていたので
本を読む娘は祖母の好きそうな便箋に手紙を書くことにした。
問題は祖父。
運動だけを趣味として来た彼は、歳と共に身体が衰え同時に趣味も失った。
喜びは孫の存在だけと言う気持ちに訴えかける物とは何か。
まず娘は、自分に立ち返った。
自分が得意とする事でみんなが喜ぶ事は何なのか。
自分の代わりになる物、それは似顔絵だった。
食堂に飾られた娘作の祖父の笑顔は、毎日祖父母を暖かい気持ちにさせている。
彼らが想像以上に喜ぶ姿は、正解を導き出せた自分を自分で幸せにした。
この時も娘は私の問いに困っていた。
祖父母が欲しい物はもう目の前にあって、それ以上は望む必要がないと誰でもわかる。
お金で買えない何かとは?
息子は、祖父母に携帯の設定と電子マネーの使い方を教えた。
何度でも店に着いて行き、慣れるまで一緒に買い物をしていた。
自分にしかできない事はお金と同じ価値があると彼は知っている。
お金を使わせてあげる幸せ
頭があまり回らなくなった祖父が会うたびに、子供達にお小遣いをあげたいと言うようになった。
三回に一回は、もらう様にしている。
祖父はあげた時には満足しているのだが、あげた事をすぐに忘れてしまうのだ。
「前にもらったからいいよ、いらない」
と言う娘にいった。
「お金を使わせてあげる事も祖父母孝行の一つだよ。ありがとう助かりますと孫に言ってもらって、貴女たちの役に立ったと思える幸せをあげられるのは、孫だけなんだから。」
娘は、黙っていた。
一方息子は、祖父からお金をもらうと「ありがとう」と言い祖母のところにすぐ行った。
祖父は財布も持たないし、お金も下ろせない。
彼はこのお金が、会うたびに祖母のお財布から出ていることを知っていた。
『ばあちゃん、これ爺ちゃんがくれたお金。俺いらないから、このまんま取っておいて爺ちゃんがまた「お金」って言ったら、このお金渡して。』
誰も傷つけず、みんなが嬉しい。
このアイデアを出した息子に感謝している。
この世には、分け与える者か、もらう者しかいないと教えていたからだ。
知恵はみんなを幸せにすると彼に、教わった。
まとめ
- 祖父母からのお金は、使わず貯める。
- 祖父母が欲しい物は、孫の得意なこと(お金で買えない物)
- 祖父母からのお小遣いは、孫が自分の夢のために使う事。
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