運動は得意なのに、箸が上手に使えなかった。
息子は、手先が器用なのに箸の持ち方が下手くそだった。
箸での食事は、集中して食べる事。
脳の成長と共に、私と息子は箸使いが上手くなった。
妹が兄に思った事
私が幼い頃、箸の上げ下げと持ち方を厳しく父に指導された。
箸の持ち方がおかしいと、夕飯を何度も食べさせて貰えなかった。
何故こんなにも箸の持ち方に父がこだわるのかわからなかった。
出来ない悔しさと悲しさが忘れられず、自分が子供を育てる時はしっかり教えてあげようと思った。
しかし、娘は難しいと思っていた箸の持ち方を初めからすんなりやったのけた。
お兄ちゃんが毎回注意される箸の持ち方を気の毒に思い、指導までしていた。
何故だろう?娘に聞くと
「考え方だよきっと」
と言う答えが返ってきた。
箸の持ち方と所作は難しい
摘む 上げる 分ける は、食事の材料によって異なる加減が必要になる。
例えば、豆腐はすくい上げる動作だし豆に至っては何処をどう掴むかを先に考えて口まで持って行かなければならない。
ひじきの煮物を最後まで美しく食べるのは、最も難しいと思う。
何気ない動作一つひとつを見て認識し、選び抜いて動作に写す
手先の器用さと思考力
義父は80歳を過ぎてから、食事を頻繁にこぼす様になった。
口元がゆるくなったか早食いが原因だと思っていたのだが、よく観察してみると以前より箸の持ち方が下手になり箸先がクロスしている。
握力だけで無く、認知症による脳機能低下がこの事態を引き起こしているに違いない。
そうとすると、箸使いは人の思考能力を表しやすいのではと考えた。
実際、私と息子は箸を鉛筆の持ち方と同じ様に持っていた。
その時の思考は物事の輪郭がぼんやりとしか見えていなかったし、漢字の詳細(止め、跳ね、はらい)はもとより点の位置と有る無しを覚えられなかった。
息子も言う
「遅いんだよね箸。イライラする。」
多分、考えている事を箸と言う道具を使ってやると、思う様なスピードにならないのでイライラすると言いたいんだと。
息子が集中力とは無縁の時代。
箸の使い方も成長する
箸を上手に持つ事は、たぶん頭の中に物事をきちんと整理して出し入れが出来る様になることと一緒。
少なくとも私と、息子はそうだった。
頭脳の成長と共に箸使いは何とか上達した。
娘は幼い頃から整理整頓が上手だった。
発達障害の息子と変わってると言われる私は、もちろん不得意だ。
まとめ
- 妹はすんなり出来たお箸の持ち方、兄は四苦八苦
- 出来ている人にはわからない箸の所作の難しさ
- 持ちやすい自分の箸を持つ事で上手になるし、頭脳の成長と共にできる様になる。
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